劇作家・うさぎ庵主宰・渡辺源四郎商店ドラマターグ工藤千夏のブログです。


by nabegen-usagian
 ラフカット2015『終電座』のテクリハのとき、ラフカット2015『愚かなる人』(作・演出:太田善也)に出演していた宍戸レオナさんが撮影してくださった舞台写真をアップします。とても貴重な写真です。宍戸レオナさん、本当にありがとうございました。
(禁・無断転載)

『終電座』
原 案:谷山浩子
脚本・演出:工藤千夏
出演:アラキマキヒコ・小西 智・小林 篤・サエト・西内琢馬・橋本 遊・松尾 拓・鈴木麗加・裕野・天明留理子・中込里菜・宮山知衣・森田咲子
声の出演:大谷典之
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# by nabegen-usagian | 2015-07-04 17:26 | THEATRE
  さて、これが、ツイッターで「#自民、感じ悪いよね。」がトレンドワードに急上昇した元になった記事。
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 自民党 がガタガタとするのは政策よりも「なんか 自民党 、感じが悪いよね」と国民の意識がだんだん高まっていったときに危機を迎えるのが私の経験だ。政策は大事だが、「嫌な感じ」が国民の間に広まることは心しなければいけない。
 ( 自民党 が野党時代の)3年半は思い出したくもないが、あれを忘れたらまた 自民党 は国民の支持を失う。1、2年生(議員)は野党時代を知らないので、「こうでしたよ」ということを伝えるのが私どもの仕事だ。(石破氏を支持する議員の会合で)
朝日デジタルより引用

 記事の本文の石破氏の表現と、朝日新聞デジタルの見出しは微妙に違う。石破氏によって提示されたコンセンプトを、朝日デジタルの記者かデスクが、強いコンセプトを「届く言葉」として表現し直した、実に秀逸な仕事である。「自民党」を「自民」と省略している。「感じが」の「が」という助詞を省いている。語呂が良くなっただけでなく、時代の気分を見事に表している。かつての学生運動の言葉で政治を語ってもピンと来ない世代に伝わる、2015年の語感である。これは、表現の可能性として、「安倍、総理やめるってよ」と地続きだ。

 ツイッターで「#自民感じ悪いよね祭り」が起こっていることについて、批判するツイートも数多く見られる。自民党批判そのものに真っ向から対立、批判する意見。そして、感じが悪いとかいうレベルで言われることに腹がたつ、もっときちんと政治を語るべきという意見。好悪がはっきり別れるのが、強いキャッチコピーだと私は思う。

  かつて、ソニーが「ベータマックスって、なくなるの?」というキャッチコピーで、ビデオデッキの広告を出したことがある。もちろん、それは、「なくなりませんよ、大丈夫ですよ」というメッセージを伝えるための修辞だったのだが、皮肉なことに、消費者が抱えていた「ベータは本当になくなるかもしれない」という危機感をあおる結果となった。ベータがなくなったどころか、ビデオデッキというものが姿を消した今、ベータだVHSだという話自体が懐かしいが、石破氏のコメントを報じる記事を読んで、私はこのキャッチコピーを思い出したのである。抱えている不安が大きいときに、本家本元がそれをいっちゃぁおしまいだ。

 ちなみに、NHKのニュース番組「NEWS WEB」(月~金・23時30分~)では、#自民感じ悪いよね を除外した模様。私も真似をして、コメントはスルーしよう。

 最後に、これ。自民感じ悪いよねTogetterまとめ
 http://togetter.com/li/842054
ちゃんと見つめて、ちゃんと考えなくっちゃって思うのです。言葉は武器です。そして、鋭利な武器だけがダメージを与えるとは限らない。
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# by nabegen-usagian | 2015-07-03 08:40

銀座わが町

 さて、これは銀座4丁目の和光前から、新橋方向に向かって撮影した写真である。三愛の向かい側のビル(なんだっけと思ったら、地下のライオンとか呉服屋さんとか入ってた)が工事のために取り壊されて、ガラーンとしている。写真では見づらいが、みずほ銀行の看板のすぐ隣に銀座ライオンの茶色い壁が見える。松坂屋が再開発のために、全く存在しなくなっている。鳩居堂前をまっすぐ新橋に向かって歩いたところ、ニューメルサも耐震工事中。まあ、一挙に再開発ということなのだろう。古き良き時代の銀座はガンガン壊され、新しい街に生まれ変わる過渡期なのだと理解する。
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  そして、歩いているのは観光客ばかり。ブランドショップのガラスには外国語表記が踊り、ユニクロや資生堂やデューティーフリーの店の前は人だかり。聞こえてくるのはほとんど中国語で、エネルギッシュなアジアの街の様相を呈する。平日の午後って、サラリーマンとかOLとか、そのあたりで働く人がもっと歩いてなかったっけ? 活況であることに変わりはないのだが、銀座が成田空港のショップ・アーケードと大差ないっていうのはちょっと寂しい。

 地方出身者である私の東京への思い、特に、銀座という町への思い入れは、子供の頃に大好きだったNHKのドラマ『銀座わが町』によって育くまれた。島田陽子がまだ若手新進女優だった頃、銀座の老舗の料理店を舞台にしたロミオとジュリエットみたいな話だったような記憶が……。調べてみると、放送は1973年から74年。原作: 作:小野田勇 脚本: 音楽:小川寛興 番組詳細:東京・銀座を舞台に、そこに暮らす人々の心のふれあいを、明るく爽やかに描くコメディー。天ぷら屋「江戸春」とレストラン「ぎんざ亭」は、物の考えから家族構成まですべてに正反対で、何かにつけていがみ合っていた。そこに両家宛ての紹介状を持った、天涯孤独の娘が現れたからさあ、大変・・・。

NHKアーカイブ みのがしなつかしというこれで、ダイジェストが見られるのだが、いやぁ、凄いメンバーが出てたんだなぁ。主な出演者:中村玉緒、森光子、藤岡琢也、三木のり平、フランキー堺、海老名美どり、鮎川由美、黒柳徹子 凄い、凄い。台詞回しも当時の日本映画みたいで、いいなぁ。

 偶然、最初に就職した広告代理店は入社当時新橋、それも銀座8丁目に近い場所にあり、営業マンの出先が「天国」とボードに書いてあると、もちろんそれは「天国」ではなく、老舗天ぷら屋さんが入っている「天國ビル」だったりするのである。移った広告制作プロダクションは東銀座にほど近い築地だったが、これも銀座は徒歩圏内。銀座の大和屋シャツ店のビルにある銀座支店にムック編集で出向していたときには、建て替え前の交詢社ビルのピルゼンの裏口が窓から見えて、夕食はビルゼン!という幸せっぷり。最後に勤めた広告代理店は京橋の住所ながら、ほとんど銀座1丁目といっても過言ではない場所。土日出勤するときには、新橋から銀座をずっと歩いて、福家書店をひやかして、木村屋でサンドイッチを買って、教文館もぐるりと回って、セゾン劇場を片目に見ながら仕事に向かったのである。

 NYでは(すみません、言っちゃいます)、十年住めば誰でもニューヨーカーと言われた。江戸っ子は、三代前から住んでないと江戸っ子ではないから、それは田舎者である私がどんなにがんばっても無理というもの。だからこそ、老舗に、町の歴史に、そこに流れ続ける時間にあこがれるのである。だが、あこがれる私の気持ちとは関わりなく、あこがれる対象も勝手に変わる。廃れることもある。新しい違うものに生まれ変わることもある。生き物である人が集うのが町なのだから、町もまた生き物なのだ。

 私に銀座を「わが町」という資格なんかないとずっと思っていた。でも、昨日わかった。「わが町」である私の銀座はあったんだ。そして、今はもうないんだ。銀座に通ったのは十五年間。銀座に通わなくなって十五年。年月とはそういうものである。
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# by nabegen-usagian | 2015-06-24 08:12
  2013年4月1日から9月28日の期間の月曜日から土曜日、私は一日も欠かすことなく朝8時にテレビの前にいた。もちろん、朝の連続テレビ小説『あまちゃん』を観るためである。日に何度か観ることもあったけれど、とにかく朝8時。録画はしない。リアルタイム。あさイチの朝ドラ受けまで観る。完全に中毒である。そして、当然のごとく「あまロス」に陥った。DVDボックスを買おうかと迷ったけれど、買わなかった。台本を収録した本を買って、何度も読み返した。やっぱりDVD買おうかな……と、迷い始めた頃、紅白歌合戦で再び彼らに逢うことができた。あまりに嬉しくて、そして、最終回よりもさらに最終回だったその回(敢えて、紅白の一コーナーではなく、回と言おう)に感動した私は、いつでも逢えるときに逢うDVDに頼ってはいけないのだと感じた。北三陸もリアスも、私にとってはそこまで神聖なふるさとになっていたのだ。

 さて、本日2015年4月6日から、BSで再放送が始まった。7時15分である。早い。8時より早い。あまちゃんが終わってすっかりお寝坊さんに戻っていた私には、なかなか微妙な時間帯だ。だが、無論起きた。テレビの前に座った。あの懐かしいオープニングテーマ。知り尽くした展開の一つ一つがうれしい。あさイチが続かないのが寂しいが、そこまで贅沢は言わない。また、半年、『あまちゃん』のある日々が帰ってくる。うん。おかえりなさい、あまちゃん。

 NHKの思惑どおり、そのまま『まれ』を観る。先週、チラ観したときは子どもだったが、今週からヒロイン登場。誰に頼まれた訳でもないのに、『あまちゃん』と比較熟考した。故郷のない東京育ちのヒロインが、自分が生まれた場所ではない土地をふるさととし、その土地の人々よりもその土地の魅力を再発見、アピールするという図式が酷似している。そもそも、『あまちゃん』は「地元」というコンセプトにとことんこだわったドラマであったけれど、日本人は、NHKに発見してもらわないともう故郷を見つけられないのだろうか? 

 『あまちゃん』『ごちそうさん』『花子とアン』『マッサン』と続いた「ん」で終わるドラマは当たるというジンクスに背を向けた『まれ』は、果たして……とか言いつつ、まあ、観ても観なくてもどっちでもいいかなぁ。すでに、私の頭の中では潮騒のメモリーがガンガン鳴り響き、心は『あまちゃん』でいっぱいなのだ。

※これといった画像は持っていないので、2013年9月に岩手県西和賀町銀河ホールで開催された第21回銀河ホール地域演劇祭で岩手県に行ったときのおみやげの写真でお茶を濁します。

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# by nabegen-usagian | 2015-04-06 13:44 | TV-DRAMA

よみちにひはくれない

※ブログ「うさぎ観察日誌」こちらに移します。

「老いと演劇」OiBokkeShi第1回公演『よみちにひはくれない』
作・演出:菅原直樹
2015年3月29日14時@岡山県分和気町駅前商店街

  青年団の俳優、菅原直樹くんが岡山県に引っ越して介護士になったのは聞いていた。私にとっては、初演『もう風も吹かない』のキノコ隊員。底なしの優しさと底知れぬ怪しさが共存する、不思議な役者である。昨年は、介護と演劇の相性の良さを実感して始めたという「老いと演劇のワークショップ」に参加し、介護職員としての積み重ねが、彼を演劇人としても大きく成長させていることを目の当たりにした。そんな彼が芝居をやると言う。実在の商店街を舞台にした「認知症徘徊演劇」だと言う。借景芝居を提唱する私としては、これはもう行くしかない。
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 岡山県和気町の駅前。元々は銀行だったという風情のある建物を観光協会が使っていて、そこが集合場所であり、受付である。そうそう、もう壊されてしまったが、青森市本町のみちのく銀行の建物、いいなぁ、いいなぁって思っていたのだったっけ。
 それはともかく、看板がかわいい。
 そして、この駅前の広場。少し早く着いた私は、いきなり準備に来た菅原くんと「おかじい」こと岡田忠雄さんにお会いした場所である。なんだかもう、そこから芝居が始まっているみたいだった。この写真は芝居が始まってからのものだが、本当に二人はこんな感じで立っていたのだ。
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 神崎という役を演じている菅原くんは、おかじいと別れてどんどん歩いていく。観客である我々は、彼の後を追う。さびれた商店街と書くのは抵抗があるのだけれど、かつて繁栄していたであろう、繁栄の名残しかない商店街を歩いていると、私はいったい日本のどこを歩いているのか、いつの時代を歩いているのか、なんだかどんどん迷子になっていく。
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 二十年ぶりに故郷を訪れて町を歩く神崎を追いながら、町を抜け、河川敷に行く。観客が追っているのは、神崎ではなく、神崎が追い求める幻の故郷なのだろうか。この地に思い出のない私が、変わってしまった故郷に対する神崎の寂しさをいつのまにか共有している。
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 欲を言えば、今回のバージョンは「認知症徘徊演劇」よりも「幻のふるさと散策演劇」の様相が濃かった。今、菅原くんが考えていることを、菅原くんとおかじいの二人がいるからこそできる「認知症徘徊演劇」が観たい。うさぎ庵の借景芝居とはひと味もふた味も違った、「老いと演劇」OiBokkeShiならではの世界を観るために、きっと私はまた和気町に行く。


おまけ
圧巻! 神崎は探している黄色い服のおばあさんを見つけ、橋の上まで走っていく。河川敷に残された観客は、演劇体験としてはあり得ないロングショットで二人を見つめる他ない。
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ロビーとなっている中国銀行跡地。奥の金庫、わかりますか?
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商店街のお店が店先に「応援しています!」メッセージボード。今、そこで暮らす人々がいるのだということを暖かく感じさせてくれる。
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雨天中止のこの演劇。私が伺った日の天気予報は、曇りときどき雨。でも、「おかじい」てるてる坊主が、見事に晴れを呼びました。
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おかじいこと岡田忠雄氏とと記念写真。なべげんの宮さんこと宮越昭司と同い年かと。また、お会いしましょう!!! おつかれさまでした。
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# by nabegen-usagian | 2015-04-03 14:15 | THEATRE